GFLOPS 生成AI HUB

理研の富岳サポートサイトが利用しているRAGとは?GFLOPS×理研 – AskDona

  • 2024.08.23
  • RAG

「理化学研究所がGFLOPSの生成AIアシスタント「AskDona」の利用を開始」

理化学研究所(理研)は当社の生成AIアシスタント「AskDona(アスクドナ)」を富岳サポートサイトに導入されています。AskDona(アスクドナ)は、スーパーコンピューター「富岳」の利用者からの質問に対して迅速かつ正確な回答をリアルタイムにチャット形式で提供しています。導入の背景には、利用者が膨大な技術情報から必要な情報を探し出すことの難しさがあり、AskDona(アスクドナ)が質問に対する回答を提供することで課題を解決しています。AskDona(アスクドナ)は高い回答精度とユーザビリティを持ち、理研の技術審査をクリアしています。

以下はプレスリリースの内容を転記しています。

理化学研究所 公開プレスリリースURL:https://www.riken.jp/pr/news/2024/20240709_1/index.html
GFLOPS 公開プレスリリースURL:
https://www.gflops-ai.com/pressrelease/july-9-2024-jp-riken-starts-real-time-user-support-for-the-supercomputer-fugaku-with-gflopss-generative-ai-assistant-askdona

AskDona導入背景

富岳サポートサイトは、「富岳」の国内外の利用者に対して技術的な支援を提供しています。利用者に向けて技術情報を網羅的に提供することが重要な一方で、利用者にとっては情報量の膨大さと相まって、各種フォーマットで作成された多数の技術文書の中から必要な情報を探し出して問題解決を図ることが容易でない場面があります。高機能検索サービスと質問に対する高精度自動回答サービスの提供を通して、利用者による問題の自己解決を促進することが富岳サポートサイトにおける直近の課題となっていました。こうした状況の中、ジャフコの起業支援プログラム「First Leap」※2のサポートの一貫として、理研とGFLOPSが生成AIに関する技術意見交換を行い、これをきっかけにAskDonaの導入について議論が始まりました。約半年間にわたる検証と評価の過程を経て、AskDonaによるソリューションが高い評価を受けて導入が決定されました。

AskDona導入目的

富岳サポートサイトのFAQページなどの充実化を目指す中で、急速に発展が進む生成AI技術を用いた質問回答システムについての有効性を活かし、回答内容をチャットサービス形式で利用者へ提供するリアルタイムサービスを実現します。その回答内容は、AskDonaの基盤となる生成AIの応用技術を適用した検索拡張生成(RAG)※3に「富岳」のマニュアル等を学習させることで、「富岳」利用者のそれぞれのニーズに合わせた最適なものとなります。

AskDona採用理由

1)回答精度

検索拡張生成(RAG)技術を活用した回答精度80%以上の審査基準をクリア(特許出願中※4

「富岳」の1万6000ページを超えるPDFマニュアルだけでなく、HTML形式の利用手引書やFAQページを回答情報源としたRAGを構築しました。GFLOPSは、特許出願中の大容量データから高い回答精度を実現する仕組みを用いて、理研が定めた回答精度の技術審査要件を満たしています。

2)ユーザービリティ

検索拡張生成(RAG)の応用技術によりナレッジ検索の導線も含めたソリューションを提供

本件では、RAGによる対話型チャット形式の提供に加え、資料検索機能も実装します。資料検索機能は、RAGの仕組みを用いますが回答文の生成を行わず、関連性の高い資料をリスト形式で提供するものです。既存の富岳サポートサイトのチケット作成機能※5とAskDonaを連携させることで、有人対応が必要な場合にAskDonaが履歴をシームレスに富岳サポートサイトのチケットと結びつけます。これにより、ユーザーの利便性を大幅に向上させることを可能にします。

写真 生成AIアシスタント:AskDona利用画面例

AskDonaについて

AskDonaは、SMS、SNS、Web、ビジネスチャットの会話を一元対応する生成AIアシスタントです。社内ナレッジを学習し、自動的に回答を生成します。さらに、業務アプリケーションとの連携も可能な10種類以上のタスク実行ツールを統合し、指示に基づいて自律的に業務をこなします。AskDonaの中核となる技術には、ChatGPT、Claude、Geminiといった最先端の大規模言語モデルを活用したRAG(Retrieval-Augmented Generation)システムが採用されています。RAGの高い回答精度技術と複数チャネルからのRAGに同時接続する仕組みにて特許出願中です。

AskDonaサイトURL:https://askdona.com

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